入試って難しいですよね:仮に大学フィット値があった場合

大学入試は近年、いろいろな変化があるようです。今年は、大学入学共通テストの難化がニュースを賑わせました。また、入試方法の変化とそれらの入試を経た学生の在学時のパフォーマンスに関する論文や記事もいくつか読ませていただきました。

そこで、ふと
「もし、入学後に大学に適応して有意義な学生生活を送ることができる能力”大学フィット値”なるものがあったとして、その大学フィット値がどれくらい入試と相関しているとよいのかな?」
と思ったので、
乱数で様々な相関係数を作ってシミュレーションしてみました。
ご興味ある方、Tableau化してみましたので、以下よりご覧下さい。
大学フィット値と入試と合格者の関係

乱数の発生状況で変わると思いますが、
大学フィット値が50以上あるとよいと仮定した場合、相関係数がr=.8程度だと、倍率が33倍でも3倍でも合格者のほとんどが大学フィット値50を満たしそうです。
一方で、r=.25程度だと、倍率が33倍でも3倍でも大学フィット値50を満たさない学生が半分くらい出てきそう。
ちなみに、r=.25でも、倍率が100倍であれば合格者のほとんどが大学フィット値50を満たしそうです。

強くない相関でも倍率が担保できれば問題なさそうですが、
倍率が低い場合は入試と大学フィット値の間に強い相関があった方がよさそうです。
(当たり前の結果ですね、すみません。)

このシミュレーションから考えると、倍率が高くない場合は、入試がより大学フィット値を測るようなものになっていないと、在学中に幸せでない学生が多くなってしまうということになるでしょうか。

それを大学入学共通テストでカバーするのか、各大学の入試でカバーするのか、もっと大きく考えれば、とりあえず入学させてみて在学中に提供する教育などでカバーするという手もあるかもしれません。

これは「もし、大学フィット値があったら」という仮の話ですが(しかも、発生させた乱数によってブレがあると思いますが)、いずれにしろ、学生に大学で有意義な時間を過ごしてもらうために、大学側が考えなければならないことは尽きないようです。

お役に立てれば幸いです。

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