IRでの安心感をもたらす軽い負担の明確化 - おのさんから学んだこと その2 -

 和嶋は元サッカー少年でスポ少に入っていたのですが、その時の監督のおのさんが言っていたことが、今現在の業務などに活かされているかもと思っています。

 年度の初めに親へのレクの会みたいなものがあったのですが、
おのさんは、
「基本的にはほったらかしてください。」
「次の日にも練習があって洗濯が難しいときには、洗濯せずにそのままユニホームや靴下をカバンに突っ込んでもらってよいです。洗濯しなくても子どもは死にません。」
「試合の時の差し入れは要りません。会場への移動だけご協力お願いします。」
「学校の先生が絶対です。必ず学校を優先してください。」

と言っていました。
子どもがスポ少をすることが、家庭の負担にならないように、と思っていたようです。何をしてほしいのかを明確に伝えること、また、してほしいことはそんなに多くないよ、という事を伝えることで安心感を届けて、家庭としてスポ少に参加する心的なハードルを下げていたんだろうなと思います。

 IRを進めて行く際に、学内の理解をいかに得るかという問題にぶつかることが少なくないと思います。「ちょっと協力してくれれば大丈夫なのに…」とか「OKって言ってくれればいいだけなのに…」とか思うこともあったりします。
 和嶋はそんな時、「安心感が足りないからかもしれない」と思うようにしています。IR担当者へのサポートや気遣いだけではなく、IR担当者の周りの組織・人に安心してもらうため、何してほしいのか、してほしいことはそんなに多くないよ、ということを具体的に伝える、「軽い負担の明確化」を意識するようにしています。
 おのさんのコメントをIR風にすると、

 「基本的にはほったらかしてください。」
 ↑ 作業はこっちでやるので大丈夫です。
 
 「次の日にも練習があって洗濯が難しいときには、洗濯せずにそのままユニホームや靴下をカバンに突っ込んでもらってよいです。洗濯しなくても子どもは死にません。」
 ↑ ローデータをそのままいただければいいです。整形されていなくてもよいです。データはいじらないで、そのままください。

「試合の時の差し入れは要りません。会場への移動だけご協力お願いします。」
 ↑ 分析結果を一緒に見て、必要な会議体や部署を教えてもらえませんか?

「学校の先生が絶対です。必ず学校を優先してください。」
 ↑本務が優先です。IRは二の次で大丈夫です。

という感じでしょうか?

 それでもうまくいかないことも多いですが、繰り返していくうちに理解を得られるようになってきたな、と感じていたりもします。

 IRは「使ってもらってなんぼ」、なので、「安心感をもたらす軽い負担の明確化」も業務の1つなのでは、と思います。

 お役に立てれば幸いです。